抗がん剤治療と脱毛について
抗がん剤(化学療法)や放射線のがん治療に伴う脱毛は、それ自体が命に関わるようなものではありませんが、心に与える影響が大きい副作用のひとつです。
個人差はありますが、多くの場合、抗がん剤を投与して10~20日頃から脱毛が始まり、髪以外の部分(体毛・まゆ毛・まつ毛、陰毛)でも脱毛が起きます。 治療を終了すると、多くの場合3~6ヵ月後に再び生えてきます。
抗がん剤治療終了後8ヶ月~1年位でショートスタイル程度に回復します。
脱毛は外見が変わってしまうことから、強く不安に思われる方も多いものですが、それは当然のこと。
自分が弱いからなど自責の念にとらわれないようにしてください。 そのためにもまずは、治療前に正しく副作用を理解し準備をしていきましょう。
脱毛への準備
事前準備として、帽子やバンダナ・スカーフ・かつらを用意してもいいかもしれません。
帽子やバンダナ・スカーフは、頭皮の保護、保温にも役立ちますよ。
また、治療前に髪を短くカットしておくのもよいでしょう。 長い髪が抜けるとショックもより受けやすいですが、短い場合抜け毛の量が少なく感じられます。 また、薄くなるのが目立ちにくくなります。
爪を短く切る
髪を洗っているときに頭皮を傷付けたりしないように、爪を短くカットしておきましょう。
洗い方のポイント
シャンプーは低刺激なものを 頭皮への刺激が少ないシャンプーがおすすめです。
指を使ってやさしく洗い、シャンプーが頭皮に残らないようにしっかり洗い流しましょう。
(頭部へ放射線治療を行っている場合は、ぬるま湯で洗い流す程度にとどめるなど、主治医に相談をしましょう。)
ドライヤーは弱の低温で
頭皮に刺激を与えないようドライヤーは弱風・低温で使ってください。
とかし方のポイント
毛の柔らかいブラシで、やさしく髪の毛をとかしましょう。
(頭部に放射線治療を受けている場合は、よりやさしく、なるべく頭皮に触れないようにしましょう。)
パーマ・カラーを避ける
頭皮・毛根の刺激となる可能性があるので、パーマ・カラーは主治医の許可がでるまでお休みしましょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
多くの方が体験する、抗がん剤治療による脱毛。重要なのは心の事前準備かもしれませんね。
脱毛は、治療による一時的なものであることを忘れずに、ケアしていきましょうね。
次は外出時の準備についてみていきましょう。